死因はインターネット

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ぼくとふぁいなるくらいしす

ヴィレッジブックスさんから翻訳されたファイナルクライシスを読みました。

まじまじで読んで欲しいのでリンク貼ります、定期購読でポチったけど多分単巻でも買えますよね……?

www.fujisan.co.jp

ファイナルクライシスのあらすじ……というか概要を説明しましょう。

2008年から09年にかけて展開されたDC(スーパーマンバットマンのほうです!!!!!)の一大イベントタイトル。相手の自由意志を奪い取るDC有数の力「反生命方程式」(アンチライフイクエイジョンって響きめちゃくちゃかっこよくないですか?)を手にした邪神ダークサイドによって行われる地球の征服と絶望的な状況に追い込まれるヒーロー達、高次元にいる読者のメタファーであるモニター達も巻き込み描かれる悪の勝利とハッピーエンドとの戦い!!!

……こんな感じ?例にもれずめちゃくちゃな危機のストーリーなんですけどメタの思想も盛り込んでたり今後のDCの根底にあるものを定義したりといった必読クラスの作品じゃないのかと思います。今思うとメタルはファイナルクライシスの再解釈感ありますよね、アレはスーパーマンを基準として対極のバットマンを善に対する悪≒恐怖の役割でこれまためちゃくちゃな恐怖とそれを覆す想像力……

 

 

自分はこの作品を何年前にComixologyのセールで5ドルで買い、何度も英語のまま読もうと挑戦、そのたびに「わ、わっかんね~~~~~~」って言いながらぺらぺら要所要所を拾う程度の読み方しか出来てませんでした。この度通販限定で邦訳されたのでようやく母国語での精読ができるようになりまして……えっ……値段が上下巻合わせてン000円……マジ……5ドルで買ったけど……でもこの作品を理解できないまま死にたくない……むしろ安い出費なのかも……って言いながらポチりました。

 

そもそもなぜわからなかったのかを振り返ると自身の英語力……もあるけどこの作品は情報量がバグってたんですよね。コミックと読者の関係性だったり神の概念だったり(キャラクターをビジュアルで捉えている節があるので神が転生しているって言われてやっと腑に落ちた、マリー・マーベルにディザードが乗り移ってたんだ、ふーん)といったメタ的なアイデアが詰め込まれ、それをかいつまみながら限られたページ数でめちゃくちゃな量のキャラクターを動かしたストーリーを作らなきゃいけない。なのでページをめくるたびに突飛な展開……そして重要そうなことがセリフでサラッと流されて……といった感じで正しく行間を読む、想像力が試される作品でした。ただでさえ読むのが難しい作品を中途半端な英語力で解読できるかいって!!!!!

 

案の定訳されたものを読んだら逆に何言ってるのかわかる(わかるわけではないけど文字は読める……的な?)ようになったことで情報量が流れ込んできて気が狂いそうになりましたね。モリソンの半アメコミ歴史書半自叙伝のスーパーゴッズを読んだことで「なんとなくこーゆー感じの思想なんだな~」ってお勉強してようやく補完ができるようになった……のかな?スーパーゴッズではファイナルクライシスのことを振り返りながら「支離滅裂に徹し切れなかった」と言ってましたけど十分支離滅裂……でも実際読み解くとうっすらと裏付けされてるし……

その点考えると前回のインフィニット・クライシスをやったジェフジョンは膨大なキャラをよくあそこまで動かしながらほんのりメタ的なテーマもありつつそれでもって表面をなぞっただけでワクワクするストーリーを描いたの化け物ですね……

 

ここからは読みながら展開ごとに思ったとりとめのない感想を書き連ねていきます。とっ散らかってるのは作品へのリスペクトです。togetterでやれ。

 

・人類史上初のヒーローは火を使い闇=恐怖を照らした、打ち払ったアンスロ……だいじ……

 

・モニター達は事前知識が無さすぎてパッと見でごっちゃになるし名前が覚えずらいな〜と思いました

 

DCコミックスの日本はいっつもKAIJUに襲われてる気がする

 

ヴィラン同士の会合帰りの駐車場……新鮮……

 

・ハルがパクられる辺りはまーじで分かりずらかった、なんで通常隊員の衣装に着替えてるんだよ……傷跡1つでジョンのパンチだって分かるのはさすバッツ。

 

・結局メビウス・チェアは本物?パチモン?多分本物なんだろうけどプラスチックとワイヤーで出来た紛い物……?

 

・何度か読んでようやくクエスチョンの動きが理解出来た、何故クエスチョンなのかは知らない……

 

・やっぱりマリーマーベルの衣装と髪型わけわからんにゃあ……

 

・指パッチンならぬメール送信

 

・「猿が書いた本」の一言からランダムで打ち込んだタイプライターがシェイクスピアの一節になるかもしれない論を連想できなかったんですけどこれはアニマルマンを前提としているのか〜〜逸話とか聞いてると読みたくなってくるんですよね。

 

・DC創世神話ver.モリソン、英語だと発想が独特すぎてわかりにくかったけど日本語だとそれはそれで物々しい訳し方されててわかりにくっ!てなりました。でもこの壮大さは日本語で読まないとスルーしちゃってた……

 

・天球儀の前で照らされるスーパーマンアーマーめっっっっっっっちゃくちゃかっこいいんですよね

 

・陰陽、月と太陽、2つの対極の存在が合一してより高みの次元に到達するんですよ……コズミックアーマースーパーマン……

 

・オガマがまたマンダラックになるの最初わかんなかった。いつのまにかダックスノヴになってるし

 

・スーパーマンのキスに出来ないことは無い

 

・タトゥーマンとブラックライトニングのエピソードで脅威となる悪がヒーローにちょっかい出すヴィランとかの悪じゃなくて単一の意思の下行動を制限するダークサイドの悪ってなんとな〜く示してくれてた

 

・多分向こうのかぶれたオタクは反生命方程式の証明をソラで言えると思う

 

ルービックキューブ揃えてマザーボックス完全させる人間メトロンのシーンめちゃくちゃかっこよくないですか???

 

・ダークサイドの復活と全宇宙の意志力の枯渇……これ踏まえるとトドメさしたランタン達のあの一撃がすごく熱く思える

 

・たのしいバットマンりょうさんけいかくでクローンに記憶コピーしようとしたらみんな記憶がエグすぎて発狂したのヤバすぎ……ってなったけどこう、トラウマすらも武器にするバットマンの強靭な意志力ね……

 

・ライブラに反逆するルーサーめちゃくちゃかっこいいんですよ、というかファイナルクライシスを通してルーサーが美味しいポジションにいる、やったー

 

チェックメイト側の要望で並行世界開拓を託されたクエスチョンが次のエピソードではスーパー・リクルートをしている……何があったのかは想像できるけど端折りすぎ!!

 

・時間、世界、物語の境目が崩れてすべてがちゃんぽんになったせいで展開も読者の脳もごちゃごちゃになる、たすけてくれ

 

・スーパーマンとルーサーの共闘、いいですね……

 

・vol.2p184-5、ダークナイツ・メタル感

 

・あらゆるヒーロー達が集まったマンダラックとの最終決戦……あと「空を見ろ」でスーパーマンが現れるのいつ見てもわ〜〜〜ってなる

 

・モリソンの読者観がよく分からないなーーークリエイターのことは最大限尊重してそうだけどそれを消費してるオタクくんは毒にも薬にもなる的な感じなのかな

 

・メタルの翻訳出たらまた比べて読みたいですね……

ファイクラとメタルのちがい:ダークサイドがおっさんなのがファイナルクライシス、赤ちゃんなのがメタル、的な

 

書き連ね終わり!!!!ヴィレッジさんはマルチバーシティの翻訳もお願いします!!!!!