きらファン×タロットカード解説（1/3）
タロットカードにハマって幾星霜、ファンタジーの世界観とタロットカードの相性が良さそうだな〜と思ってきららファンタジアのキャラクターにタロットカードの役を割り振って何ヶ月……急に熱量が増えてクリエメイトのタロットカードを描き上げたのですが（短いスパンでいっぱい絵をあげたらフォロワーが増えた、みんな正しいことを言っていたのだ）折角考えて作ったデザインをキャラの顔だけで消費されてたら勿体ないかな〜〜？って思ったのでカードの解釈とデザインの裏話的なことも併せて解説していきます。
タロットカードを神秘主義の観点から解釈し、再定義したウェイト博士をめちゃめちゃにリスペクトしているので今回はウェイト版のタロットカードをベースに（と言っても重要なのって力と正義のカードの順番くらい？）しました。
タロットカードの大アルカナ（トランプじゃない方）は人生／世界観のエッセンスを22枚のカードに落とし込み、流れで見ると1つのストーリーが浮かび上がるようになっています、その辺の魅力も伝えられたら……みたいな？
⓪THE FOOL／愚者：折部やすな『キルミーベイベー』
意味（正位置）：無知・冒険・自由奔放
この配役はすぐに決まった、崖っぷちを気ままに歩く旅人に寄り添い警告する白い犬。
ウェイト版タロットにかなり構図を似せているので解説はあまり必要なさそうですね、犬とちくわぶが被ったのはおあつらえ向きすぎて笑いました。最近ちくわぶ出てないですよね、きらファンで出てきて「あ～～～～あったわ～～～～」ってなったし。背景の黄色もキルミーのイメージカラーで違和感もないと思います。
タロットにおける愚者はそこまで悪い意味でもない……というかむしろ真の主人公と言っても過言じゃないくらいですね。彼の旅を一つのストーリーとして22枚を追っていくと楽しい。やすな以外だとランプちゃんも似合うカードだと思います。
①THE MAGICIAN／魔術師：きらら『きららファンタジア』
意味（正位置）：スタート・創造・手腕・可能性
僕らの明日はいつだってプロローグなんだよなぁ……
これはかなりタロット的にデザインした気がします。右手に持った杖で天からの力を地に下し万物を作り上げる若者。きらファンOPムービーでゆのっち召喚のシーンがありましたけどそれをリスペクトし天上の力を聖典世界に結び付け上部に配置……頭上の∞は力のカードにもありますね、文字通り無限性を象徴します。
4大元素（火・水・気・土）を象徴するアイテムが元のカードでは描かれ万物の創造へと繋がっています。また天と地を意識したポーズ、百合の花と薔薇の花が元のカードでは描かれ同様に二元論も強調されています。これらに関してはきらファンのゲームにおける6属性、炎・水・土・風を4大元素に、陽・月を二元論に当てはめ……というか完全に元ネタがそれなので☆に各色をぬりぬりして配置しておきました。背後の魔法陣は次回も頑張るアレやOPにあったデザイン、五芒星を二つ重ねたシンプルなものです、後付けですけどこれも二元論をイメージしています。
死神：アルシーヴのカードはきららと対になるようにデザインしてあります。これはその時にまた……
②THE HIGH PRIESTESS ／女教皇：野々原ゆずこ『ゆゆ式』
意味（正位置）：知性・聡明・雰囲気・インスピレーション
大アルカナではここから法王までの4枚は人物紹介編……みたいな感じ、秋アニメで例えると9月くらいに公式アカウントから流れてくるキャラデザや人物紹介のツイートみたいな？
女教皇のカードは女性の内面がテーマ（ステレオタイプか？？？？？）。生命の樹における最上階層「王冠」の世界に直通する小径（パス）に割り振られている通り思考、知識、知恵といったインテリ性……ということで野々原ゆずこ氏をピックアップ。ムードメーカー的な側面もピッタリ。ゆずこらしいエキセントリックさを出すためにおもっくそ元の構図を無視して吊るしました、ピンク髪猫耳繋がりで吊るされた男：かおす先生と意図的に似せてます。
元のカードに合わせて背景は青……白と黒の柱が描かれていたのですが（これも二元論）デザイン的にチェッカー模様でお茶を濁しました。BとJは光と闇を意味する言葉の頭文字で本来あるべき柱に描かれていました。月は女性性の象徴。
元の女教皇は割と静かな印象を持たせるカードですのでちょっと遊びすぎちゃったかな～とも思いますが逆にゆずこらしさを……逆の逆は……
意味（正位置）：愛情・豊穣・母性・安定した家庭／生活
女帝のカードは女教皇とは逆に女性の外面をテーマにしています。女王様ではありません。繁栄、母性……元のカードは麦畑を背景にして豊穣を示していましたね。
またこのカードは恋人達と並んで恋愛関係への暗示が強いです、元ネタがそーゆー女神様だったっけ。そんなことも併せて恋愛色の強いブレンド・Sより苺香サンを配役。描いてて衣装がエロいな～～って思いました。構図は腰を掛け安定させながらもちょっとアピール感を……
豊穣……収穫……喫茶店……ということで単行本の表紙にもあったコーヒー豆のマークをちらほらと。背景がさみしかったので畑らしいデザインを配置してあります。
頭上の星やハートのマーク、♀は露骨にウェイト版の解釈からお借りしました。12個の星は占星術における12星座を意味し宇宙の生みの親としての母性、ハートは心臓や心です（ハートの説明いる？？？）
④THE EMPEROR／皇帝：一井透『Aチャンネル』
意味（正位置）：権力・達成・安定・行動力
皇帝は男性的な外面をテーマにしています。勝利して支配する激情。最近のトオルはバット振り回してないけど原点回帰でまたバットで敵殴ってくれてよかった。
また同時に4番のカードということもあり4大元素や4つの力、4方位etc.この世のすべての要素……それらを内包する4という数字の持つ安定感を暗示しています。背景に描かれたAのロゴは反転させると4の姿を現します、これはなんかどっかで見た気がする……
カード全体の構図としてはまず元のデザインが赤を基調としており首元のマフラーとバットも合わせこちらも負けじと情熱的な赤色に。②～⑤のカードは揃いも揃って座ってるだけのイラストだったりするのでポージングは迷いましたが自信のある、堂々とした感じにしてます。あと肩に乗せたバットと腕でも4をこっそり描いています。
元の衣装デザインががっつり脱いでるので合法的に肌を塗れて楽しかったです。それとリプライでEMPERORのスペル間違ってますよって教えてくれた方はありがとうございます。
⑤THE HIEROPHANT／法王：大空遥『はるかなレシーブ』
意味（正位置）：信頼・連帯・思いやり・面倒見の良さ
元の衣装デザインががっつり脱いでいたので合法的におっぱいを描けて楽しかったです。
今度は男性の内面、元ネタの法王はローマ教皇みたいな、皆から信頼される人物として在ります。連携が重要なビーチバレーという種目で（スポーツは大体そうなのでは？？？）背中を預けるに値する頼もしさ、その辺からはるかなレシーブの遥をピックアップしました。
ポージングはトオル同様自信がありそうな感じで、指差しは元のカードでもとっていたポーズですね。盾の「主」みたいな黒線は同じく元ネタの法王が持っていた杖の形からとっています。また背景のバレーのネットっぽい模様は同じく元ネタの背景にあった二本の柱を苦肉の策でビーチバレーと組み合わせて落とし込んだものです。背景が青空なのは前後の流れと野外感からです。
元ネタの法王は教会の偉い人が2人の弟子（？）に教説を垂れているシーンなのですがビーチバレーは2人でやるもの……ということでサイドにかなたともう1人描くのが出来なくて……バレーボールを二つ代わりに配置しました。くにくにのさく。
透（とおる）
↓
遥（はるか）
＿＿＿ ↓
春香（はるか）
の流れが美しい（矢印がズレるのを恐れてアンダーバーを使ってしまったことを謝罪します）
⑥THE LOVERS／恋人達：高山春香『桜Trick』
意味（正位置）：快楽・恋愛・好感・スキンシップ
スキンシップ（意味深）
一二を争うレベルで配役に迷いがなかった高山氏、逆に他に誰が居ますか？？？（反論をするカプ厨の絵文字）恋人“達”ということで欲張りセットの二人盛り。
人物紹介が終わり今度は人間同士の関係性にフューチャーしたカードです。2人の女に挟まれて（この文字列は百合過激派からマークされそう、こわい）男性を描いたマルセイユ版のタロットとエデンの園にいるアダムとイブを描いたウェイト版タロットで構図がガラッと異なるのですが自分はウェイト版が好きなのでそちらをイメージの原型に、構図はキス寸前の顔・メチャ近づけとしてオリジナルにデザインしました。
元ネタのカードでは2人の両端にはエデンの園にあった禁断の果実のなる知恵の樹、永遠の生命を司る生命の樹が配置されているのですが今回は両方桜の木としてデザイン。キューピットの矢（これは説明いらないですよね？）を両者の間に配置しました。
これはこのカードに限った話ではありませんがきらファンで☆4と☆5で衣装の異なるカードがありますが今回は☆4の進化後で統一しています。
ここから大アルカナは人間の行動からどんどん抽象的なストーリーへと展開していきます。戦車／力／隠者／運命の輪／正義／吊るされた男／死神……KRコミックスってだいたい13話で1巻なのでなんか⑬の死神で一旦終わりを迎えるタロットと相性いいと思うんですよ、どうですか？？？？？？？？ねぇ！！！！！！！！
残りの2/3もちゃんと解説入れたいと思います、伊達に考えてタロット描いてたわけじゃねぇんだぞ、なぁ
つづく
